ダンテ・コレクション

資料概要

中世イタリアの詩人ダンテ・アリギエーリ(1265-1321)の抒情詩『神曲』を中心に、彼の主要な作品とこれをめぐる研究文献を収集したコレクションである。ダンテの著作133点(A神曲、B新生、C饗宴、D帝政論、E詩、Fその他)および研究書47点からなる。

『神曲』の写本は500余種あるといわれ、これらの原典にもとづいて、ダンテ学会版、ムーア版、デ・ヴィッテ版、スカルタツィーニ版、パジェット・トゥインビー版など種々の刊本が生まれているが、当コレクション中にはこのうちのいくつかの版が認められる。

また当コレクションには、書誌学的、美術的見地から見るべきものもある。1481年フィレンツェのニコラウス・ラウレンティーノから刊行された『神曲』は、ボッティチェルリのデッサンをもとにした、当時としては数少ない銅板彫りの挿絵がはり込まれている点で書誌学的価値が高い。この他にもギュスターヴ・ドレ、サベリオ・フランチェスコ・クウァドリオ、サルバドール・ダリなどの著名な画家達の挿絵や図版が豊富に見られる点でも貴重なコレクションといえる。

所蔵の経緯

1987(昭和62) 年度に、大型コレクションとして購入した。

形態

冊子

点数

236点

配置場所

保存庫、自動書庫、コレクション室、貴重書庫

利用方法

事前に、東京大学OPACで配置場所と請求記号を確認してください。(詳細検索で「文庫区分」による絞込検索が可能)
詳細は下記ページをご確認ください。

目録

参考文献

  • 高野彰. ダンテ・コレクション. 図書館の窓. 1988, vol. 27, no. 9, p. 77–78.(OPACで詳細を見る