アジアンライブラリーカフェNo.009「パンダを語ることば」

ASIAN LIBRARY CAFÉ: 009「パンダを語ることば」

2025年7月24日(木)14:00-

開催日時: 2025年7月24日(木)14時
場所: 東京大学総合図書館
形式: 対面・オンライン
参加方法: 専用フォームより事前登録が必要。
https://u-panda2.peatix.com/ 
費用: 無料
参加資格: 制限なし(どなたでも参加可能)
開催趣旨: 
 2023年に開催したアジアンライブラリーカフェ“「パンダはかわいい!」は常に真実なのか?~文献で見る「パンダ観」の歴史”では、古代から近代までヒトがパンダをどのように見ていたのかを文献資料で追った。現在では「パンダはかわいい」ということばは――個人的にそうは思わない人も含めて――ごく自然に受け入れられている。しかし、前近代、近代の文献を見る限りではパンダを「かわいい」と記録するものは皆無と言ってよかった。「パンダはかわいい」は、人間側の都合や諸環境の変化によって近現代に至ってようやく成立した「常識」であったと言ってよい。

 実験心理学の研究においても、「かわいい」とは対象物が有する属性ではなく、対象物に接したときに受け手側の中に生じる感情であると考えられている。つまり、同じものに接しても「かわいい」と感じるかどうかはさまざまな要因によって左右される。われわれ日本人は、ほぼ同質の情報・環境・文化などの諸条件下でパンダに接しているために同じ「かわいい」という感情を生じさせる確率が高いのにすぎない。

 中国はパンダに外交の一手段としての意味を持たせる、いわゆる「パンダ外交」を行っていると言われる。そのパンダを貸与された側の人々はパンダをどう思っているのだろうか?かつてパンダを貸与された、現在パンダを貸与されている国・地域はそれぞれに文化も、歴史も、地理的環境も、政体も、政治的位置もさまざまである。パンダに対する感じ方もそれぞれに異なっていておかしくない。また、それぞれの国・地域には言語の違いもあり、パンダを語る際の「ことば」や「語り口」も異なるであろう。「パンダ」をキーワードにしてアジアのさまざまな国・地域を対照してみたい。そこからアジアの多様性や、それぞれの国・地域の文化の違いが見えてくるかもしれない。

<題目>
荒木達雄 インターネットのことば~中国語短文投稿サイト「微博」から
森沢ひより よそ者から「国民の孫娘」になった韓国の”우리 푸바오(ウリ福宝)”
家永真幸 台湾のパンダの特殊な立場
𠮷岡桂子 西へ南へ、パンダは向かう 砂漠の親米国カタールから考える

<参加申込フォーム(外部リンク)>

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