資料概要
大野洒竹(しゃちく、本名: 豊太(とよた)、1872-1913)の収集した江戸時代の俳書コレクション。斉藤雀志(じゃくし)旧蔵本(約3000部)を含む。
大野洒竹は明治時代の俳人・医者。一高時代に先輩の正岡子規に誘われて句会に加わり、東大在学中に角田竹冷らの秋声会に入ったほか、佐々醒雪(さっさ せいせつ)・笹川臨風(りんぷう)らと筑波会を結成した。26歳の時、尾崎紅葉・竹冷らと『俳諧文庫』24冊の刊行を開始する。古俳書収集は、中学時代からの洒竹の趣味だったという。
所蔵の経緯
洒竹没後の1916(大正5)年、沼波瓊音(ぬなみ けいおん)らの尽力により、洒竹文庫の名を永久に保存するという約束のもとに東京帝国大学文科大学国文学研究室に譲渡された。しかし関東大震災でほぼ1000部が消失。現在は約3000部が当館に収蔵されている。
形態
冊子
点数
4,671点
デジタル画像
- 連歌俳諧書集成(洒竹・竹冷・知十文庫)
- 「東京大学総合図書館所蔵洒竹・竹冷・知十文庫連歌俳諧書マイクロフィッシュ版収録書総索引」に掲載されている資料のマイクロフィルムをデジタル化した画像。(「追補の部」を除く。「追補の部」は2022年度以降に公開予定)
- 東京大学総合図書館所蔵 江戸期俳諧書
- 総合図書館で所蔵する江戸期の俳諧書のうち、2000年当時に試験的にデジタル化された約30点を公開しています。
配置場所
貴重書庫
- マイクロ資料複製あり: 連歌俳諧書集成(OPACで詳細を見る)
利用方法
デジタル画像(連歌俳諧書集成(洒竹・竹冷・知十文庫))または複製物(マイクロ資料)をご利用ください。原本の利用は、特に原本を必要とする場合に限ります。
詳細は下記ページをご確認ください。
- 利用案内>資料の利用方法>総合図書館所蔵マイクロ資料の利用方法
- 利用案内>資料の利用方法>貴重図書
- 原本の請求番号はデジタル画像(連歌俳諧書集成(洒竹・竹冷・知十文庫))で確認してください。
目録
- 連歌俳諧書目録 / 東京大学総合図書館編纂. 東京大学出版会, 1972.6(OPACで詳細を見る)
- 東京大學總合圖書館所藏洒竹・竹冷・知十文庫連歌俳諧書 : マイクロフィッシュ版収録書總索引 / 雄松堂フィルム出版編. 雄松堂フィルム出版, 1980.9(OPACで詳細を見る)
- ワシントン大学図書館リポジトリで、全文が公開されています。(「日本学多巻資料の総目次・索引電子化プロジェクト」による)
- 連歌俳諧書集成収録書総目録 : マイクロフイッシュ版 / 東京大学総合図書館編. 東京大学総合図書館(製作); 雄松堂書店(発売), [19--] (OPACで詳細を見る)
参考文献
- 柳生四郎. 東京大学特殊集書ものがたり-8-. 日本古書通信. 1995, no. 786, p. 23.(OPACで詳細を見る)
- 川瀬一馬. “大野洒竹文庫のこと”. 成簣堂文庫随想. お茶の水図書館, 1986, p. 119–121.(OPACで詳細を見る)
- 柳生四郎. 東大図書館俳書目録編纂について. 図書館の窓. 1970, vol. 9, no. 3, p. 37.(OPACで詳細を見る)
- "三つの俳諧文庫 : 東京大学附属図書館". 日本文庫めぐり : 蔵書の命運. 出版ニュース社, 1964, p. 64–65.(OPACで詳細を見る)
備考
- 2002年度東京大学附属図書館特別展示会「江戸期の俳書展」
- 洒竹文庫を含めた、江戸期の俳書について紹介