試験関係

  • Q:受験するにあたって、司書資格は必要でしょうか。
  • A:受験あるいは採用にあたって、司書資格は必須ではありません。ただし、第二次試験で図書館情報学の専門試験がありますので、そこで専門的な知識を問われることになります。司書資格を取得する過程で学んだ知識は試験にも役立つと思います。
  • Q:事務系と図書系は試験が別ですか。
  • A:事務系と図書系との併願はできず、出願時に志望する職種を選んでいただく必要があります。第一次試験は教養試験で、内容は事務系と共通です。第二次試験では、各機関でおこなう面接試験の前に、図書系のみ専門の筆記試験があります。
  • Q:国立国会図書館の採用とは試験が違うのですか。
  • A:全く別になります。本採用試験は国立大学法人と一部の独立行政法人の図書館のみの採用試験です。国立国会図書館については、同館のウェブサイト等で採用案内が掲載されています。
  • Q:一次試験の倍率はどのぐらいですか。
  • A:年によって異なります。本採用試験のウェブサイトで実施結果が公開されていますのでご覧ください。
  • Q:専門試験ではどのような問題が出題されるのでしょうか。
  • A:過去の専門試験の問題がウェブサイトで公開されていますので、参考にしてください。
  • Q:試験対策として、どんな勉強をすれば良いでしょうか。
  • A:基本的な知識に関しては、司書資格の科目を受講された方はその内容を、そうでない方は日本図書館協会が発行するテキストシリーズや図書館情報学のハンドブック等で学んではどうでしょうか。加えて、大学図書館に特有の事項や、学術情報をめぐる最近の動向も押さえておいた方が良いと思います。国立情報学研究所のウェブサイト、国立国会図書館のカレントアウェアネスポータルなどが効果的でしょう。
  • Q:面接ではグループディスカッションをしたりしますか。
  • A:機関によって異なりますが、面接は個人面接を行う場合が多いようです。ただし、数は少ないですがグループ面接と両方を行う大学もあるようです。
  • Q:面接ではどのようなことを聞かれるのでしょうか。
  • A:機関によって異なることもあると思いますが、人物・人柄を見ることが主ですので、志望動機や学生生活に関することなどをお聞きすることになると思います。専門的な知識を持っているかという質問はあまりないと思います。
  • Q:やはり文系の人が有利なのでしょうか。
  • A:出身学部だけで有利不利が出ることはありません。大学図書館ではさまざまな分野の資料を扱いますので、幅広い専門の方を採用しています。

業務関係

  • Q:仕事の内容を教えてください。
  • A:大きく分けると、サービス系と管理系の業務に分かれます。サービス業務は、利用者と直に接する業務で、貸出、レファレンス、相互利用などがあります。管理業務は、資料の選定、発注、受入、目録などです。これら以外にも、図書館システムの管理や、大規模大学では渉外的な業務などがあります。業務の内容はおおよそどの大学図書館でも同じと思いますが、大学の規模によって事務組織が違ってきます。大きな大学の中央館などでは各係に特に所掌する業務がありますが、部局図書室や小規模な機関では、一つの係で幅広く担当する場合もあります。
  • Q:仕事をするにあたって必要な能力は何でしょうか。
  • A:図書館に関する基本的な知識が必要なのはもちろんですが、利用者を含めてさまざまな人と接する業務ですので、コミュニケーション能力が求められます。それから、図書館を取り巻く環境は日進月歩ですので、幅広い好奇心を持って積極的に取り組み、新しいことを企画する能力もこれからは重要となります。語学の能力はあった方が良いでしょう。留学生が多い大学ですとカウンターでの対応に役立ちますし、英語でガイダンスを実施しているところもたくさんあります。
  • Q:コンピューターに関する知識やスキルは必要でしょうか。
  • A:文書作成、表計算やプレゼンテーションソフトの操作能力は必要です。それより高度な知識・技術は図書館システムの運用やネットワーク管理に役立ちますので、あった方が望ましいですが、そのような担当になった場合でも、関係する研修もありますし、専門的な知識を持った職員もいますので順次学んでいけば大丈夫と思います。
  • Q:一般市民へのサービスもしているのですか。
  • A:多くの大学図書館では、一般の方が来館して資料を閲覧したり、複写サービスを受けることができます。大学によっては、登録して貸出のサービスまでしている図書館もあります。また、展示会を開催して貴重な資料を公開したり、図書館に関する講演会を実施したりしています。
  • Q:他大学の職員との交流はありますか。
  • A:はい。図書系では地区レベル・全国レベルでの研修が早い時期からあります。また、複数の機関の担当者が協力して行なっている機関リポジトリのような業務も活発です。それらを通じて他の機関の職員と交流を持つことができます。

その他

  • Q:図書系の職員は、いろいろな大学の図書館を経験するのですか。
  • A:いいえ。採用された機関の職員としてその機関で仕事をします。図書系の場合は、その機関内での配属先が図書館になるわけです。ただし、機関によっては、研修という形で他の機関の図書館に出向して経験を積み、元の機関に戻る例もあります。また、家庭の事情など本人の希望があり、他大学へ異動するケースもありますが、それは多くはありません。
  • Q:係の配属はどうやって決まりますか。
  • A:採用する機関が決定します。図書館全体の職員配置を考えながら配属を決めますので、決まったパターンがあるわけではありませんが、採用間もない職員は数年毎にいろいろな係を異動して経験を積んでもらうという場合が多いです。
  • Q:異動のスパンは何年くらいですか。
  • A:各大学や状況によって異なるため一概には言えませんが、通常3年前後が多いようです。
  • Q:一般の事務系との違いは何でしょうか。事務系への転属は可能ですか。
  • A:まず二次試験として、図書館学の専門試験が課されるのが大きく異なります。
  • 業務としては、附属図書館(機関による名称は異なります)で勤務し、研究・教育を学術情報の面から支援することが主となります。ときには会計的業務や企画・渉外業務など、一般の事務系に近い業務もあります。また希望と状況によりますが、図書系以外の事務系部署へ異動することもあります。
  • Q:希望する大学が図書系の採用を予定していない場合、まず事務系で採用してもらって図書館への配属を希望することは可能ですか。
  • A:大学によっては、事務系の異動の一環で図書館に配属される場合もありますが、大学全体の配置計画がありますので、長く図書館で仕事ができるとは限りません。図書館業務を強く希望されるのでしたら、図書系で受験することをお勧めします。

<試験についての問い合わせ先>
関東甲信越地区図書系専門試験実施委員会
代表 東京大学附属図書館 (総務課総務チーム(庶務担当))
TEL: 03-5841-2603