この度、理学図書館では、植物学者であり人類学や民俗学の分野でも偉大な功績を残した田代安定（1857-1928）が、東京帝国大学理科大学の嘱託として沖縄の特に八重山地方を調査し、帝国大学総長および人類学研究室に直接届けた手書きの報告書類をデジタル化し公開いたしました。
　これらの資料は、沖縄戦等にて近代およびそれ以前の史資料が少ない沖縄県にとって、当時の沖縄を知る貴重な資料であり、草創期の沖縄研究や人類学研究の 重要な学術成果でもあります。また、数学、地理、言語、文学、芸能、祭祀、風俗習慣に関わるものなど幅広い内容を含む資料ですので、多くの方にご利用いた だけることと思います。

以下URLより、ぜひご覧ください。

https://iiif.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/repo/s/tashiro/page/home

代表資料
●　沖縄縣下沖縄諸嶋結縄算標本説明全
●　沖縄縣下宮古列嶋結縄算標本説明全
　田代の死後、人類学教室の長谷部言人がこれらの資料を基に『沖繩結繩考 / 田代安定著 ; 長谷部言人校訂』を出版しました。

●　沖縄島諸祭神祝女類別表 ; 沖縄島祝女佩用勾玉實檢圖解

​

『沖縄縣下沖縄諸嶋結縄算標本説明全』より	『沖縄島諸祭神祝女類別表 ; 沖縄島祝女佩用勾玉實檢圖解』より	『沖縄島諸祭神祝女類別表 ; 沖縄島祝女佩用勾玉實檢圖解』より

（2021年10月25日）