理学部の先輩が薦める本(学部1・2年生向け) 2024

理学部の先輩である理学系研究科と数理科学研究科の大学院生に、「理学を学ぶことや理学系研究科の魅力を伝える」というテーマで、学部1・2年生におすすめする図書の紹介文を書いていただきました。紹介している図書の多くは学内の図書館・室で所蔵しています。 一部、電子ブックが利用できる資料もあります。理学について知るきっかけや、理学系研究科・理学部への進学を考える一助となれば幸いです。

※ 図書の貸出や学内外の図書館からの取り寄せ方法はご自身のホームライブラリのホームページ等をご確認ください。
※ 学外から電子ブックを利用する方法はこちらを確認ください。
※ 2024年5月30日(木)~6月11日(火)に、駒場図書館で展示「進学選択応援コーナー」を開催します。
※ 紹介文執筆者の所属・学年は執筆当時(2023年度)のものです。

(2024年5月30日掲載)

目次(クリックすると該当の紹介文にジャンプします)

【1】文化進化論 : ダーウィン進化論は文化を説明できるか

【 編著者 】アレックス・メスーディ 著 野中香方子 訳
【 配架場所 】駒場図書館 4階開架, ほか
【 請求記号 】361.5:Me72(駒場図書館)
【 電子ブック 】なし

*東京大学OPACの情報はこちらからご確認ください。
 

 

「人文・自然・社会を進化の理論でつなぐ」

「文化を研究する」というと皆さんはどんなイメージを持つでしょうか。おそらく文化人類学の参与観察やフィールドワーク、社会学や心理学で用いられる心理実験やアンケート調査といったものを思い浮かべるのではないでしょうか。たしかに、そのような手法は文化研究の王道であり、数多くの先行研究が存在しています。

その一方で、それらの研究は統一された理論的基盤に乏しく、数々の研究が独立した成果として扱われることがあります。そのような状況ではせっかくの貴重な発見や理論も分野の垣根を超えることが出来ず、車輪の再発明のような研究が行われることも少なくありません。

本書で取り扱う文化進化論は、進化生物学の理論を用いて文化の諸現象を説明するとともに、統一基盤として進化生物学の理論を提示することで種々の文化研究の統合を目指す大胆な試みといえます。

生物学を紐帯に文化を紐解く文化進化論は、学際的な研究が求められる昨今でますます重要性が増してゆく分野となるでしょう。文化研究に興味のある理系学生だけでなく、学際的な研究に興味のある方にもぜひ読んでいただきたい一冊です。

(理学系研究科 生物科学専攻 博士1年)

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【2】線形代数の世界 : 抽象数学の入り口

【 編著者 】 斎藤毅 著
【 配架場所 】駒場図書館 4階開架, ほか
【 請求記号 】410.8:D16:7(駒場図書館)
【 電子ブック 】なし

*東京大学OPACの情報はこちらからご確認ください。
 

 

「線形代数を見つめ直すことが新しい数学の入り口」

数学にはよく”抽象的”という形容が使われます。専門外の方から見ると考えている概念がそもそも抽象的に見えると言うのが最大の理由でしょうが、それだけではなく皆さんが慣れ親しんだ概念に対しても、数学を勉強している人とそうでない人では捉え方が少し異なるように思います。その最も顕著な例が線形代数です。

大学で習う線形代数には、大きく分けて2つの側面があります。行列やユークリッド空間に対する具体的な計算方法について学ぶのが1つ、もう1つは線形空間とその間の線形写像について調べるより抽象度の高いパートです。これらがどのような関係にあったか、復習のために少し思い出してみましょう。

そもそも線形空間やその間の線形写像は、簡潔ないくつかの公理によって定義される抽象的なものでした。このように定義することで、ユークリッド空間だけでなく特定の漸化式を満たす数列の集合や 微分方程式の解空間まで議論の射程に含むことができます。一方でこのような定義を与えることの難点はもちろん抽象的ゆえにどう調べていいか分からないことですが、線形代数の場合には非常に強力な手法があるのでした。それが”基底をとる”という操作で、線形空間の基底を1つとって成分表示することで、線形空間をn次元のユークリッド空間、線形写像を行列だとみなすことができ、とても具体的で調べやすい対象になります。

しかしここにもまだ問題があります。基底の取り方は無数にあり、誰もが納得するような基底の取り方をただ1つ定めることができないのです。同じ線形写像でも、違う基底の取り方をしてしまうと、その結果出てくる行列は異なります。例えるなら、調べたい線形写像を”真の姿”とするなら、基底を取った結果出てくる行列は”見かけの姿”で、基底の取り方を変える、すなわち”見る角度を変える”と見かけは変わってしまうのです。我々が本当に調べたいのは”見かけの姿”ではなくその背後にある”真の姿”なので、行列の様々な性質・量の中でも元の線形写像の情報をよく反映しているものを取り出す必要があります。皆さんが1年生で習う行列の階数や行列式、トレースや固有値は、実はこのような量の例になっています。

線形代数を初めて習う人は具体的な行列に目を向けがちで、それはもちろん間違いではありませんが、より進んだ数学をする際は、行列ではなくその背景にある(つまり基底を取る前の)構造に着目することが非常に大事です。この本は一貫してそのスタンスで書かれており、行列の性質とその背景にある抽象的な構造がどのように対応しているかを常に意識しながら読むことができます。具体と抽象を行き来するのは線形代数だけでなく他の数学にも通底する考え方で、この本を通してそれを身につけることには非常に意義があると思います。またJordan標準形やテンソル積、双対空間や商空間など、重要だが意外と他の本にしっかり載っていない概念が学べる点もおすすめです。

(数理科学研究科 修士1年)

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【3】The Python workbook : a brief introduction with exercises and solutions

【 編著者 】 Ben Stephenson
【 電子ブック 】あり

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「pythonでプログラミングを始めよう」

この本は僕がプログラミングを学び始めた時に読んだ本の1冊である。

プログラミング学習者はとても多く、大学に入ってプログラミングを始めたいと思っている人も多いのではないかと思う。僕も2年生くらいの時にプログラミングを学びたいと考え、たくさんの入門書やサイトを見ながら勉強した。
数あるプログラミング言語の中でもpythonはたくさんの人に使われている言語であり、参考にする書物は大量にある。僕はその中でも電子ブックを使って学習することをおすすめする。なぜなら、紙で書かれた書物に比べて電子ブックではコピーペーストがしやすいのと、Webサイトに比べてちゃんとした人が体系立てて書いているからである。幸いにも東京大学の図書館では電子ブックも豊富に利用できる。

僕がこの本を読んだのは4年ほど前で、その頃にはすでにpythonの電子ブックはたくさんあったが、今は当時よりさらに増えているのだと思う。そのため、ここで挙げた本にこだわらず何冊も読んで自分に合う本を見つけて欲しいが、少なくともこの本は僕にとって非常に有用であった。

(理学系研究科 化学専攻 修士1年)

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【4】統計学を拓いた異才たち : 経験則から科学へ進展した一世紀

【 編著者 】デイヴィッド・サルツブルグ 著 竹内惠行, 熊谷悦生 訳
【 配架場所 】柏図書館 開架, ほか
【 請求記号 】417.02:Sa55(柏図書館)
【 電子ブック 】なし

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「数字の背後に隠された真実を解き明かす ―20世紀統計学の偉人たち―」

統計学は、私たちの日常生活で大きな価値を持つ数学の一分野です。過去数年間の作物の生産データを手に入れた時、気温、肥料、降水量、土地の区画などが異なる状況下で、それらの要因が作物の収穫に与える影響をどのように分析しますか?実際の感染者数が不明な状況下で、ウイルスの潜伏期間をどのように推定しますか?これらはすべて、統計学を用いて答える必要がある問題です。

この本は私が大学院進学後に趣味で読んだ本で、ある興味深い問題から始まります。ミルクティーに先に牛乳を加えるか茶を加えるかによって味に違いがあるという主張に対し、実際にその違いを判断できるかどうかをどうやって検証するのか、という問題です。
この本は、20世紀の統計学の歴史、K. Pearson、F.A. Fisher、J. Neyman、A. Kolmogorovといった異なる個性を持つ人物たち、当時の学界や社会の様子、そして彼らが提案した新しい概念や方法について紹介しています。この本を読む前には想像もしていなかったことですが、私たちが今日非常によく知っているさまざまな概念、例えば中心極限定理(central limit theorem)、最尤推定量(maximum likelihood estimator)、t検定(t-test)、p値(p value)、仮説検定(hypothesis test)など、これらはすべて20世紀になってから現れたものです。これらが提案される前は、物理学、生物学、農学などの実験科学におけるデータの正確な分析処理は非常に困難だったのではないのでしょうか。

この本には公式や厳密な導出は含まれておらず、それぞれの概念の由来から、簡単でわかりやすい言葉で解説と例示を行っています。もし統計学に興味がある、または確率論や統計分析に関する授業を取っているなら、この本はあなたの知識を深めるのに役立ちます。また、実験科学に携わる意欲がある、またはすでに携わっている人にとっても、実験データの正しい分析方法について多くの考察を提供するでしょう。

(理学系研究科 物理学専攻 博士1年)

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【5】宇宙は何でできているのか : 素粒子物理学で解く宇宙の謎

【 編著者 】村山斉 著
【 配架場所 】駒場図書館4階開架, ほか
【 請求記号 】429.6:Mu62(駒場図書館)
【 電子ブック 】なし

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「宇宙の生い立ち・成り立ちに科学はここまで迫っている!」

本書は、私が進振りを控えた大学2年生になるタイミングで手に取った一冊です。当時どの学部に進学するかを決めかねていた私の人生を大きく動かしてくれました。

この本をきっかけに量子論と相対論に興味をもち、2年の前期に両講義を受講し、そのまま物理の世界へと足を踏み入れました。これまでは哲学的な問いだと思っていた宇宙の成り立ちについて、これほどまでに理論的に踏み込むことが出来ること、及び量子論の解き明かすミクロな世界の直観に反する様を目の当たりにし、一気に物理学へのめり込んでいったのを鮮明に記憶しています。

本書は難しい数式などを用いることなく、非常に分かりやすくその全体像を説明してくれる素晴らしい一冊です。これを読めば宇宙がどのような歴史を辿り現在の姿へと至ったのか、そして科学はそれをどう突き止めたのかを理解することができます。ビッグバンや粒子・反粒子、素粒子標準模型、暗黒物質といったトピックについて、聞いたことはあるがよくわからないという人にとってピッタリの入門書と言えるでしょう。

(理学系研究科 物理学専攻 修士2年)

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【6】現代天文学史 : 天体物理学の源流と開拓者たち

【 編著者 】小暮智一 著
【 配架場所 】駒場図書館 4階開架, ほか
【 請求記号 】440.2:Ko26(駒場図書館)
【 電子ブック 】なし

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「理学としての天文学の源流を探る」

天文学は歴史の古い学問である。
古代・中世の天文学(=「古典天文学」)は天体の位置と運動に基づいて暦を制定するための暦学であり 実用科学的側面が強かった。しかし、科学と産業の発展に伴い観測精度が上がると天文現象に対する解像度が高まってくると、天文学の目的は天体の位置と運動から天体の物理的構造と変わっていく。近代・現代の天文学(=「現代天文学」)は基礎科学(理学)として確立している。

この本はこの現代天文学が確立した経緯に着目し、18−19世紀において現代天文学の基礎を築いた人達に関する功績や人柄に関して書かれている。天文学に関する前提知識は必要ではなく、知ってる人にとっても知らない人にとっても楽しめる構成になっている。

また、学者ではないアマチュアが活躍していることは学問の裾野の広さを感じさせるという点で学生にも先生にもお勧めできる。理学としての天文学に興味がある方にはぜひお手にとっていただきたい。

(理学系研究科 天文学専攻 博士1年)

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【7】地球科学入門 : カラー図解 : 地球の観察 : 地質・地形・地球史を読み解く

【 編著者 】平朝彦, 海洋研究開発機構 著
【 配架場所 】駒場図書館 4階開架, ほか
【 請求記号 】450:Ta23(駒場図書館)
【 電子ブック 】なし

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「勉強の箸休めに、地球を探検してみませんか」

あなたはこれまでに一度はGoogle Earthで地球の姿を見たことがあると思います。緑の大地と青い海のコントラストは目を奪われるものがあります。なぜ海と大陸があるのでしょうか?実ははっきりとしたことはわかっていません。普段気にしないことでも、考えてみると不思議なことがたくさんあります。大陸移動はなぜ起きるのか。深海の生き物はどのように生きているのか。なぜ我々は酸素呼吸をしているのか。そもそも生物の起源は何か。

ここに挙げたように、地球上の現象は大陸や海底、マントル、コアなどの無機的な要素と、生物やその代謝によって生じる有機的な要素があり、地球の歴史の中で相互に連関しながら地球表層の環境を変動させてきました。また、地球温暖化やその他の環境問題が話題となっている昨今ですが、地球環境の今後を予測する上でも、過去や現在に地球全体で何が起きているのかをまず明らかにする必要があります。

こうした問題に取り組むには、物理・化学・生物学的な手法を用いた理論的な考察だけでは不十分で、実際に現象を自らの目で確かめることが重要です。本書は写真やイラストを通して初心者でも直感的にわかりやすい構成となっており、地球科学の入門書として適しています。

(理学系研究科 地球惑星科学専攻 博士1年)

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【8】キリン解剖記

【 編著者 】郡司芽久 著
【 配架場所 】総合図書館 3階開架
【 請求記号 】489:G94(総合図書館)
【 電子ブック 】なし

*東京大学OPACはこちらをご確認ください。
 

「キリン解剖学者の研究の軌跡、優れた観察者になるためには?」

本書は幼少期からキリンが好きだった著者が、大学院でキリンの研究を行い、キリン博士となるまでの軌跡を描いた一冊です。著者はもともと東京大学総合研究博物館の大学院生で、30頭のキリンの遺体を解剖し(出版当時)、8番目の“首の骨”の存在を明らかにした研究者です。

キリンというマニアックな動物をどのように研究するのか、著者が研究を進める過程は大変興味深いですが、本書では研究をはじめた学生なら誰しもが経験するであろう苦悩や葛藤が描かれています。特に注目して欲しいのは第3章です。
3章では、動物解剖学の研究室に出入りする著者が、単に皮膚や筋肉をそぎ落とす「解体」から、じっくり時間をかけて筋肉の構造を記録していく「解剖」を行う過程が描かれます。

キリンのような家畜以外の動物は、研究データを得る機会そのものが貴重です。ゆえに最大限の情報を引き出すための観察眼が非常に重要となりますが、解剖初心者だった著者は望んだ”解剖”を行うことが出来ずに考えあぐねます。著者はあることをきっかけに、優れた"観察"を行うためのヒントを得るのですが...。

研究をするとはどういうことか?観察をするとはどういうことか?本書は理学を志す上で大切なことを振り返るきっかけになるかと思います。

(理学系研究科 地球惑星科学専攻 博士1年)

 

「「好きなこと」で生きていく。」

ああ、この本がもっと早く出版されていて、もっと早く読んでいたらなあ。
単位をかき集めることにしか頭になかった駒場時代、学部生の頃に。この本を読んだ後、いや読んでいる最中にも、何度もそう思った。

この本は、一般向けサイエンス本によくある有名科学者が自身の研究成果や半生を語るようなものではない。東大の一女子学生だった著者が、キリンの研究に興味を持ち、解剖するキリンたちと向き合いながら研究テーマを決め、先生や先輩後輩と出会い、そしてキリンの8番目の"首の骨"(" "付きの理由は本書を読んでのお楽しみ)を発見するまでを追体験するようにすらすら読める。
キリンが好き!で、だからキリンの研究が楽しくて、知れば知るほど潜む謎はほんとうに不思議で、キリンが死んでしまった時はいつでも解剖しに飛んでいく。キリンへの熱量がハンパじゃない。ヤケドに注意。
学内のシンポジウムを通して自身の進路を考える、興味のあることは大学の先生たちにどんどん聞いて頼ってみるなど、先輩として参考になる点も沢山だ。

本書の後半にアインシュタインの名言「私の成功の秘訣がひとつだけあるとすれば、ずっと子供の心のままでいたこと」が出てくる。自分の「好き」を研究しそれを仕事としている著者もまた、子供の心のままで輝いている。本書を読んだあなたが、「子供の心のままで」いられるような将来に向けて、一歩踏み出してくれたら嬉しい。

(理学系研究科 生物科学専攻 博士2年)

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【9】惑星探査とやさしい微積分

I 宇宙科学の発展と数学の準備
【 編著者 】Alexander J. Hahn [著] 狩野覚, 春日隆 訳
【 配架場所 】駒場図書館 3階開架, ほか
【 請求記号 】538.9:H14:1(駒場図書館)
【 電子ブック 】なし

Ⅱ 重力による運動・探査機の軌道
【 編著者 】Alexander J. Hahn [著] 狩野覚, 春日隆 訳
【 配架場所 】駒場図書館 3階開架, ほか
【 請求記号 】538.9:H14:2(駒場図書館)
【 電子ブック 】なし

*東京大学OPACの情報はこちらからご確認ください。
 

「宇宙探査の礎としての微積分を学ぶ」

現代において人類は太陽系の様々な惑星に探査機を送り込むまでに進歩した。そしてその進歩の根底には微積分が大きく関わっている。惑星がどう動いているか、探査機をどう飛ばし、どう制御すれば目的地にたどり着けるか、それらを計算するのに必要なのが「微積分」だ。本書は少しでも宇宙に興味のある方、そして実践的な事例から微積分を学んでみたい方におすすめである。

本書は、人類が数学を用いて如何に宇宙を理解してきたか、そしてどのように探査機を目的の惑星に送り込んできたかを、実際の事例のデータと共に解説している。第1巻『宇宙科学の発展と数学の準備』はコペルニクスをはじめとする過去の天文学者たちが数学を用いて太陽系の姿を明らかにしてきた手法から始まり、太陽系の基礎的な情報、そしてこれからの学習に必要な極座標やそれを用いた微積分という基礎分野を収録し、第2巻『重力による運動・探査機の軌道』ではボイジャーやカッシーニ等の実際の事例を基に、探査機の軌道をどう計算するか、どうやって遠く離れた惑星まで到達させるかが詳細に解説されている。

この本は教科書として使うことが想定されており、「やさしい」という言葉通り、テーマとする微積分は複雑でもステップバイステップで解説が行われ、特に大学1、2年生の皆さんがこの分野の微積分を学ぶのを大いに助けてくれるだろう。

この本を読んだ方が少しでも宇宙、そして微積分や物理を用いて宇宙を理解しようとする理学という分野に興味を持っていただければ幸いである。

(理学系研究科 天文学専攻 修士1年)

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理学部の先輩が薦める本