【開催記録】理学図書館ミニ展示2021

理学図書館では館内で不定期にミニ展示を開催し、多様な所蔵資料の中から何点かを展示・ご紹介しています。2021年度は計2回の展示を行いました。

■池田菊苗 -その功績と生涯-(2022/1/17~4/22)

池田菊苗は、1901年から1923年にかけて東京帝国大学理学部化学科の教授を務め、グルタミン酸が5番目の味覚「うま味」の元であると発見した人物としてその名を知られています。池田先生の発明により、グルタミン酸は「味の素」の原材料となり、私たちの日々の食事がより豊かなものとなりました。

この展示では、今日も発展を続ける「うま味」研究の原点となった池田先生の論文が掲載された1909年刊行『東京化学会誌』30巻8号の原本や、池田先生の功績に関連する文献をご紹介しました。

ミニ展示:池田菊苗(タイトル)
ミニ展示:池田菊苗(展示の様子)

■貝類学の先駆け -貝類に魅せられた人々-(2021/7/26~10/28)

貝類は古くから貴重なものとして扱われ、お金、アクセサリー、装飾品(螺鈿細工など)として重宝されました。近代になると、貝類の形態と分類、貝殻の形の規則性と多様性、模様の多様性、貝類の生息環境などが研究対象になり、収集からスケッチ、分類、研究へと趣味から研究対象へと移っていきました。貝類研究は、まずは収集というところから始まります。そして、貝類学、とくに分類学は収集家と研究者が車の両輪となって発展してきました。

この展示では、貝類研究の先駆けとなった主な収集家と研究者に注目し、理学図書館で所蔵している関連資料を展示しました。

貝のイラスト
ミニ展示:貝類学の先駆け(展示の様子)
理学図書館ミニ展示2021