日本の写本・刊本(古代・中世)

 日本の古代・中世写本のうち、総合図書館所蔵のものとしては、『法華経集験記』(33)が天下の孤本としてもっとも有名である。文学部国語研究室では、国語史研究の資料として古代・中世の写本を相当数有し、なかでも『大智度論』(31)は白点を有する貴重なものである。文学部国文学研究室の『玉造小町形衰記』(39)も重要な写本として、しばしば校合に用いられる。宗教学研究室には旧神道研究室所蔵本が所蔵されており、その中には神仏習合に関する貴重本が存する。その他、インド哲学仏教学研究室などにも貴重本が存する。これらについての詳細は、それぞれの研究室で刊行している目録を参照されたい。歴史資料は文学部日本史学研究室所蔵史料の中から選んで展示するが、他に史料編纂所に多数の貴重史料がある。版本としては、今回展示するものの他、総合図書館には五山版がなお数点あり、また高野版も数点存する。

30. 百万塔陀羅尼
31. 大智度論巻第八十一
32. 大方広仏華厳経巻第五十五
33. 法華経集験記
34. 恵果和上之碑文
35. 大悲胎蔵持念次第巻四
36. 不動立印儀軌
37. 南無阿弥陀仏作善集(複製)
38. 仏眼仏母如来念誦次第
39. 玉造小町形衰記
40. 成唯識論
41. 碧巌録
42. 七条院庁下文
43. 長福寺寺家田地売券
44. 遍昭心院高証書状
45. 麗気記


「仏教関係貴重書展」トップページへ