昭和45年(1970)、日本万国博覧会が大阪で開催されたことを記憶しておられるだろうか。万国博の歴史は、それより120年前までさかのぼる。1851年、ロンドンで第1回の万国博覧会が開かれて以後、第二次世界大戦が始まるまでの約一世紀の間、欧米の各地で博覧会が盛んに開催されるようになり、「博覧会の時代」とも呼びうる万国博の最盛期を迎えるのである。初めて日本の品々が出品され、日本(江戸幕府)の使節団が訪れたのは、1862年のロンドン万博であり、ロンドン子の衆目を集めた。(“Illustrated London news” May,1862【請求記号:ZA-I296】)そして、日本が正式参加したのは、次の1867年パリ万博であった(薩摩藩・佐賀藩も別途参加)。田中芳男は、このパリ万博以降、毎回博覧会関係事務に携わっており、パリ、ウィーン、フィラデルフィアの万博へも自ら訪れている。
ここでは、万国博覧会関係資料のうち、日本に関するものを並べてみた。