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三 読み継がれる源氏物語

江戸時代のパロディ(その1)

16.好色一代男 絵入

東京 愛鶴書院 1932 【書庫E24:1670】
 浮世草子・好色本の嚆矢となるもので、井原西鶴(1642-1693)の作。源氏物語に倣い、全54章からなる主人公・世之介の好色一代記となっている。原本は、大坂・荒砥屋孫兵衛から天和2(1682)年に刊行されたもの。

江戸時代のパロディ(その2)

偐紫田舎源氏

17.偐紫田舎源氏 柳亭種彦作 歌川国貞画

江戸 鶴屋喜右衛門 文政12 [1829]-天保13 [1842] 刊本
【書庫E24:971(青洲文庫)】

 江戸後期に流行した合巻(絵入り小説版本である草双紙の一種)のひとつ。室町期・足利義政の時代を舞台として源氏物語を忠実に翻案したもの。天保の改革における風俗取締りの一環として、天保13年に絶版の処分を受けたことでも知られる。</>


源氏物語玉の小櫛
“かくて此物語は、よの中の物のあはれのかぎりを、書あつめて、よむ人を、深く感ぜしめむと作れる物なるに、...”

18.源氏物語玉の小櫛

須受能耶(鈴屋)蔵板 刊本 【書庫E23:30(青洲文庫)】

 源氏物語といえば、国学者・本居宣長(1730-1801)の「物のあはれ」論がよく知られている。宣長はこの注釈書の中で、従来の仏教的・儒教的な解釈から源氏物語を解放し、人間の純粋な感動としての「物のあはれ」をその本質と見るべきであると語っている。


<館蔵 現代語訳源氏物語あれこれ>

 源氏物語の最初の現代語訳とされるのは、与謝野晶子(1878-1942)訳である。ここでは、他に第二次世界大戦前のものとして谷崎潤一郎(1886-1965)訳、戦後のものとして、円地文子(1905-1986)訳、瀬戸内寂聴(1922-)訳、翻案作品としての性格も持つ『窯変源氏物語』、そしてコミック版の『あさきゆめみし』を取り上げた。
 各々の作家の個性や時代背景などを考えながら読み比べてみると面白い。

19.新訳源氏物語 与謝野晶子

東京 金尾文淵堂 1912-1913【中巻・下巻2のみ 書庫E23:170(南葵文庫)】

     源氏物語 与謝野晶子

東京 三笠書房 1950【書庫E23:412】

20.源氏物語 谷崎潤一郎訳

東京 中央公論社 1939-1941 【書庫E23:401】

21.源氏物語 円地文子訳

東京 新潮社 1972-1973 【書庫E23:886S(末延文庫)】

22.源氏物語 瀬戸内寂聴訳 新装版

東京 講談社 2001-2002 【開架913.36:Mu56:1〜10(留学生コーナー)】

23.窯変源氏物語 橋本治著

東京 中央公論社 1991-1993 【開架913.6:H38:1〜14】

24.源氏物語あさきゆめみし 大和和紀著 ステュウット・アットキン, とよざきようこ訳 バイリンガル版 (講談社バイリンガル・コミックス)

東京 講談社インターナショナル 2000-2001
【開架913.36:Y45:1〜2(留学生コーナー)】
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