清撰 康熙間刊本 有補鈔
単辺 無界 毎半葉8行毎行20字 白口 無魚尾
版心題玉嬌梨 版心書名回数丁数 内匡郭19、1×11、2糎
本書は才子の蘇友白が白紅玉(一時期無嬌をなのる)と盧無梨(男装する)の二佳人を同時に娶る(双嬌斉獲)ことを述べる才子佳人小説の代表作で、題名もそれにもとずく。封面、目録、第一回を補鈔する(毎半葉8行毎行18字)。第一回巻頭の
散人編次を根拠に、同じ才子佳人小説の平山冷燕とともに天花蔵主人
の作とされる。封面題は新鐫繍像圏点秘本」玉嬌梨」本衙蔵版。この補鈔が展示会本と同版本によるものかは明らかでない。この封面と同一とおぼしき封面の版本が大連図書館に蔵されているが、毎半葉9行毎行24字で展示本とは行款が異なる。大連図書館蔵本については明末原版に封面を補刻したうえ重印したとの説があるが、この写字台文庫旧蔵本によって展示本の補鈔がなされた可能性もなくはあるまい。無図。
槐南詩料、槐夢、南柯、森宝書、森氏のごとき森槐南の蔵書印の他、竹田、古香斎図書記といった印記も見える。