しんぺん しゅうぞう さんすい じょうでん

21. 新編繍像山水情伝   22回 図1巻 4冊


□闕名撰  明崇禎間刊後修本
単辺 無界 毎半葉8行毎行20字 白口 無魚尾
版心題山水情伝 版心書名回数丁数 内匡郭19、2×11、0糎

 本書は衛彩、字旭霞と■素瓊の両人を主人公とする才子佳人小説であるが、その特徴たる双嬌斉獲のモチーフをそなえるにいたっておらず、初期の作品と推定される。撰者については、使用される言葉から蘇州人とする説がある。

 図は4葉。前半葉を図、後半葉を賛とする。封面及び倬菴主人の序の3葉以前を闕く。行間に夾評、回末に総評が附される。康熙帝玄■の玄が忌まれず、崇禎帝由検の検が忌まれるが、忌まれぬ部分も認められ、崇禎間刊順治間後修本である可能性が高い。本文に比し精美な図は後修の際に附された可能性もなしとしまい。

(大塚 秀高)


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