ぎく
55.その菊 
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A00-洒竹2009
仙魚(瀬川菊次郎)編。刊本、大本1冊。自序。寛延4年(1751)9月、本所押上長行山大雲寺沙門至誉眠竜跋。原題簽欠。内題等もなく、稀書複製会本の題簽も後補のものだが、『牟芸古雅志』上之巻に「その菊の序」「同跋」としてこの書の序文跋文を載せる。19丁。終丁裏のど側下に「江府/松葉軒」の墨印があることから、万屋清兵衛刊。印記「古好亭蔵本」。享保15年冬に東下、寛延2年9月2日に江戸の土となった女方役者初代瀬川菊之丞の三周忌に、弟菊次郎が編んだ追善句集。親交のあった役者たちや浄瑠璃芝居関係者、存義・有佐・平砂・米仲・祇丞・買明・楼川・渭北・湖十ら江戸座俳人が発句を寄せる。途中4か所に菊之丞の四季4章と、発句にちなむ挿絵4図が収められた。画者は順に勝間龍水、月村(米仲)、英一蜂、左嵩。龍水と月村のものは、5ないし7色の多色摺にぼかしの技法も用いる。 (佐藤知乃)

 
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