クルト・ネットー
(Curt Netto ドイツ 1847−1909)

  工学部(ネットー雇用当時の名称は理学部) 採鉱冶金学
  明治10(1877)年10月20日−明治15(1882)年10月19日
  明治16(1883)年 9月11日−明治18(1885)年12月31日雇用
     
 工部省の官営鉱山の冶金技師として明治6(1873)年に来日したが、明治
10年に東京大学理学部の採鉱冶金学教師となった。東京大学在任期間中、渡
辺渡・野呂景義等を教えるとともに、「日本鉱山編」(明治13年)、「涅氏冶
金学」(上冊と附図のみ刊、明治17年)が刊行された。明治18年に帰国。帰
国後も日本に関する「日本の紙の蝶々」「日本のユーモア」(共著)を出版して
いる。
 
  1. 冶金学講義録(Lecture on metallurgy by Prof. C. Netto)                 / クルト・ネットー述(筆記者不明)   1878年    縦24.7cm、横18.3cm 618p   工学部材料系図書室(請求記号なし) 貴重書  ネットーが1878(明治11)年におこなった冶金学についての講義が 英語で記されている。
  2. Papier−Schmetterlinge aus Japan / C. Netto   1888年 Leipzig : T. O. Weigel   縦36.1cm、横27.2cm 266p   工学部材料系図書室(請求記号なし) 貴重書  ネットーが帰国後の1888(明治21)年に出版した「日本の紙の蝶々」。 日本の庶民の生活風景を描いた絵が何枚も収録されている。
  3. 「涅氏冶金学」上冊と附図(復刻版)               / クルト・ネットー述、渡辺渡・野呂景義他訳   1973(昭和48)年 東冶会 クルト・ネットー先生顕彰会    [オリジナルは1884(明治17)年、文部省]   上冊 : 縦20.0cm、横13.3cm 804p   附図 : 縦20.0cm、横13.3cm 145p   総合図書館 U85:147  ネットーが東京大学理学部採鉱冶金学科でおこなった講義を、学生であっ た渡辺・野呂らが筆記し翻訳したもの。下冊も予定されたが刊行されなかっ た。ネットー来日100年を記念した事業の一環として復刻された。東冶 会は東大冶金学科、現在の材料系2学科(金属工学科・材料学科)の同窓会。
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