『新訂草木図説』草部
[シンテイ ソウモク ズセツ]  

  飯沼慾斎・著 田中芳男、小野職愨・訂補 平林荘 明治8年(1875) 20巻

  【請求記号:T83-131】

 日本で最初にリンネ分類式によった近代的植物図譜。1,250種の草類の写生図と解説からなる。部分図も多く描かれており、観察には顕微鏡も活用されたという。著者である飯沼慾斎(1782〜1865)は、小野蘭山に本草学を学んだ美濃大垣の医師で、50歳で隠退し、大垣郊外に別荘(平林荘)を建て、以後研究活動に没頭、70歳の時『草木図説』を完成させた。

 この新訂版は、『草木図説』(安政3年刊行開始)に著者飯沼慾斎の肖像画や科名、学名等を補入したもので、学名の校訂は、お雇い外国人のフランス人医師サバチエが行っている。なお、刊本の図は無彩色だが、慾斎の原図は彩色画であった。


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