『垤甘度爾列氏植物自然分科表』
[ドカンドルレシ ショクブツ シゼン ブンカヒョウ]
田中芳男・訳 文部省博物局・刊 明治8年(1875)校訂再刊
一枚刷(縦 49.3cm × 横 151cm)
【請求記号:T83-156】
スイスの植物学者 Augustin Pyrame de Candolle(1778-1841)の分類式を、その息子 Alphonse de Candolle(1806-1892)が1844年に増補したものに拠って田中芳男が訳出し、紹介したもの。
明治8年の校訂再刊(初版は明治5年刊)の際に田中が記した緒言によれば、分科表そのものはドカンドルレ(あるいはドカンドル)の著書からではなく、バルフォア(J. H. Bolfour エディンバラ大学植物学教授)の著書から抄出したものに基づいている。綱(科)名に充てた漢名は、原則として漢訳された植物学書の中から選ばれており、該当するものがない場合には、和名に漢字を当てはめることで、全体の体裁が整えられている。
この表に載せられた 約200綱は、ほぼ現行の「科」に相当し、漢名による科名は明治期を通じて久しく使用されており、この分科表は近代日本の植物学に大きな影響を与えた。
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