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ごあいさつ

 東京大学附属図書館では、毎年、全学で所蔵する貴重な資料を学内外の皆様にご覧いただくため特別展示を行っています。今年度は、新図書館計画の進展を機会に、総合図書館の歴史を振り返りつつ未来を想像するための一助として、「総合図書館今昔物語:時代と共に」を企画いたしました。

 現在の総合図書館は、関東大震災で焼失の後、ジョン・ロックフェラーJr.氏より400万円(現在の貨幣価値に換算すると約100億円)の寄附を受けて1928年(昭和3年)に完成したものです。震災での教訓を生かし鉄筋コンクリート造りの頑強な構造を備え、さらにゴシック風の細部とアーチを外観に持つデザインとなっています

 今回の展示では、「前史(関東大震災前)」「震災と震災後の再建・復興期」「その後」の3期における写真パネルを冒頭に配置し、さらに館史資料室等に残された各期に関連する資料等をご紹介しております。当時を物語る写真や文書とともに、火災に遭いながらも焼け残った蔵書や、各国から寄贈された貴重な資料群をこの機会にぜひご覧ください。

 間もなく着工いたします新図書館建設は、百年先に夢をつなぐ大事業でございます。現在ご利用いただいている閲覧室などの館内施設が、時代とともに姿を変え、その時々の学生・教職員の方々に学習と研究の場を提供し、東大の歴史とともに時を重ねてきたことを味わうとともに、将来の新しい図書館像についても思いを馳せていただけましたら幸いです。

 平成25年10月

東京大学附属図書館長 
古 田 元 夫




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