室町物語。「天神の本地」「てんじん」「天神記」等各本各称。室町末期成立か。粗筋は、時平のおとどと申す公卿の讒言により大宰府に流された菅原の大臣が、生をかえ復讐のために荒人神として宮中を襲い、時平を蹴殺するが、これを恐れた帝は道真の師である法性房を招き、不動の法を祈りこれを鎮めた、というもの。天神縁起を物語化した話。