軍記物語。12巻または10巻。原作者は伊豆・箱根関係の唱導僧と考えられている。南北朝時代頃成立か。曾我兄弟の生い立ちから、富士の狩り場で父のかたきの工藤祐経(くどうすけつね)を討つまでを描いたもの。「曾我物」と呼ばれる諸作品のもとになる作品で、謡曲・幸若舞・浄瑠璃・歌舞伎などに素材を提供している。