平安末期の歴史物語。嘉応2年(1170)成立説とそれ以後とする説とがあり、作者は藤原為経(ためつね)(寂超)説が有力である。後一条天皇の万寿2年(1025)から高倉天皇の嘉応2年までの歴史を紀伝体に記している。「大鏡」「水鏡」「増鏡」とともに四鏡の一つである。宮廷貴族社会の朝儀典礼や風流韻事に多くの筆が費やされている。