孔子の言行や弟子たちとの問答などを集めた「論語」は、日本に最も早く伝わった漢籍のうちのひとつである。ここでは、江戸時代より前に遡るかとされるものを3点並べてみた。3-6・7は古写本(鈔本)、後者は頓知で有名な一休禅師と同時代人で、京都大徳寺の禅僧春浦宗煕(1409?-1496)真跡との極札が表紙裏に貼付されている。3-8は日本最初の刊本である正平版(1364年)に次いで堺の阿佐井野家で出版されたもので、天文版と呼ばれているもの。