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世界天文年2009によせて  展示資料一覧

資料解説
資料解説の一部は伊藤節子氏(元国立天文台)と平岡隆二氏(長崎歴史文化博物館)にご協力いただいた。無記名の解説は中村士による。
所蔵機関名表示のないものは、東京大学総合図書館所蔵である。

39 東京帝国大学五十年史
東京帝国大学、1932(昭和7)年、上下2冊

我が国でも昭和の初めから第2次世界大戦直前にかけて、天体物理学の研究活動がいわゆる古典天文学研究に匹敵するようになった。その結果として、東京大学で教えられる天文学科の授業科目にも遅ればせながら変化が生じる。その様子を本書によって辿ってみよう。まず、明治10-19年の東京大学の時代には、毎週6時間、1年間の星学という講義しかなかった。帝国大学理科大学の時代(明治19-30年)になると、星学、球面星学、星学実験の3科目に増え、東京帝国大学(明治30-大正7年)の時には6科目になり、初めて天体物理学という科目が現れる。大正7-昭和2年の期間には、必修・選択合わせて17科目にまで増加した。しかし、この時代になっても、天体物理学に関する講義はわずか数科目に留まっていた。天文学科の授業科目で天体物理学が主流になるのは第2次世界大戦後である。

東京帝国大学五十年史
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