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世界天文年2009によせて  展示資料一覧

資料解説
資料解説の一部は伊藤節子氏(元国立天文台)と平岡隆二氏(長崎歴史文化博物館)にご協力いただいた。無記名の解説は中村士による。
所蔵機関名表示のないものは、東京大学総合図書館所蔵である。

28 Outlines of Astronomy
John F.W. Herschel、London : Longmans, Green & Co.,1883(新版)

著者はウイリアム・ハーシェルの息子。父の歴史的偉業である、二重星、星雲・星団カタログを完成させただけでなく、南アフリカのケープタウンで多くの観測を行ない、写真術の改良、星の等級の現代的な定義、星座境界線の確定案など、多くの重要な業績をあげた。本書の初版(1849年)は、1833年に「内閣百科辞典」に書いた天文学概論をまとめ直したものである。長い間版を重ねており、天体物理学など発展の速い分野は随時最新の知識に改訂された。本書は1883年版(第10版)、つまり著者の死亡後に出版された新版で、表紙はこの時代の本にしては垢抜けたモダンな装丁である。以下に目次を示す。第1部は11章から成り、一般天文学、用語、天文観測機械、地理学と天文学、太陽の特性、重力、太陽系、衛星、彗星を扱っている。第2部は2章で、月と惑星の摂動論(天体の楕円運動が中心天体以外の天体の重力作用によって乱される効果)、第3部も2章で、恒星天文学、変光星と星雲・星団に関する記述である。最後の第4部は、カレンダーと時刻系の説明にあてられている。

Outlines of Astronomy
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