かようしゅう
59.華葉集 
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A00-洒竹728
百庵著。刊本、半紙本、欠1冊(全5冊、展示本は第1冊)。自序。表紙左肩に「華葉集」と直書。内題「<狂句濫觴/中興今時>華葉集」。36丁。書籍割印帳の宝暦7年(1757)12月の項に「誹諧花葉集 全五冊 作者百庵 板元売出し万屋清兵衛」とあり、全5冊であったらしいが、第5冊は所在不明。第1・2冊は俳論編で、第3・4冊は連句編。書名は、序に「宗祇法師の、月の秋華の春 華の春葉の秋、といへる陰陽の折にふれたるなさけ捨てがたく」と説明するところによる。『和漢三才図会』『滑稽太平記』『万葉集』『八雲御抄』等様々な書を引用し、それぞれについて「弁別」と題して百庵自身の説を述べる。その主張するところは、「誹諧」の二字は漢書等に拠らずとも歌学によって説き明かされるべきであること、俳諧は和漢連歌の式目に発することなど、連歌に通じている百庵ならではの論といえよう。なお、当館洒竹文庫の『犬筑波附録』(柳亭種彦著、A00-洒竹251)の10〜25丁は、『華葉集』第2冊の『犬筑波集』を解説している丁を抜いて綴じ込んだものである。第4冊は当館知十文庫蔵。 (千野)


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