むかし
31.いつを昔
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A00-竹冷324
其角編。刊本、半紙本1冊。去来序。湖春跋。後補題簽、中央双辺「いつを昔 誹番匠/其角」。1丁表に柳亭種彦の識語(文政3年)を貼付。35丁。刊記「元禄三歳南星和日/寺町二条上ル町/井筒屋庄兵衛板」(1690)。諸家の発句や、其角の貞享5年(1688)上方の旅の成果、去来・嵐雪・其角の三吟歌仙などを収め、元禄初期の蕉門俳書としてまとまったもの。湖春の跋には其角の俳諧観がうかがわれる。再版本の多い本書であるが、種彦は識語で、2丁(丁付けは「昔一」)裏3行目の湖春の句の、「天」の字と「地」の字が連なっていないのが初版であり、逆に書体が連なっているのが重版であるとし、紙や表紙の時代、書体などから、展示本を元禄3年初版としている。 (黄)


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