ごあいさつ


 東京大学附属図書館では、総合図書館をはじめとする各部局図書館・室で所蔵している貴重な資料を特集して、学生や教職員の皆さんにご覧いただくために展示会を毎年開催しています。また、この展示会は、学外の一般の方々にも公開されます。
 今回は、展示場所である総合図書館の建物が建設70周年にあたっております。関東大震災で本学附属図書館が所蔵資料を含めてほとんど灰塵に帰したのに対して、世界諸国を含めて多数の図書館からの貴重な寄贈を受け、さらにロックフェラー財団の援助でこの建物が建てられたわけです。附属図書館がこうした国際的な協力の輪の中で存立していることを、この機会に改めて思い起こしたいと思います。
 そのような趣旨で、今回の展示物は、全て総合図書館の所蔵資料としました。主として江戸期の文学に関する興味深い資料です。この企画については、大学院人文社会系研究科の長島弘明助教授からご指導をいただきました。この企画を担当した附属図書館展示委員会の職員の方々と共に、心からお礼を申し上げます。

  1998年11月
                 附属図書館長・総合図書館長
                    六 本  佳 平



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