14 八町堀霊岸島箱崎浜町日本橋辺之図


                   
  

14 八町堀霊岸島箱崎浜町日本橋辺之図 平野屋平助梓 [嘉永5年(1852)] 木版色刷  55 × 54 cm            総合図書館(南葵文庫・坂田文庫) SJ:191 近江屋、尾張屋に引続き平野屋が切絵図を嘉永5年(1852)から刊行した。平野屋は、 江戸全体を40図の切絵図で刊行する計画であったが、実際に刊行されたのは3図だけであ った。平野屋版の特徴は、「方位を正す」ことにあり、江戸を東西南北に規則的に40図に 分割し(各図共西を上)、各図共に正しい縮刷・方位を重視した実測図であることで、他の 切絵図の分割が実用本位であり方角も図毎に異なること、実測性よりも実用性に重きを置い たことと対照的である。展示の図自体には図名がなく、上記図名は購入者による題簽による が、「日本橋南北浜町八町堀辺図」が正しい図名である。刊行時期も記載がないが、嘉永5 年と推定されている。本図は現在の日本橋を中心にし、図の中央の「牧野備前守」は、現在、 東京証券取引所となっている。

                              
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