11 永田町絵図


                   
  

11 永田町絵図   狐阡頼貞雄図書 吉文字屋次郎兵衛、美濃屋平七元版 宝暦9年(1759) 木版手彩色 44 × 63 cm 総合図書館(鴎外文庫) J81:182  江戸切絵図をはじめて刊行した吉文字屋(きちもんじや)版切絵図の1枚。吉文字屋は、 宝暦5年(1755)から安永4年(1775)までの間に8枚の切絵図を出版しただけに とどまった。展示の地図は、永田町周辺(右:日比谷公園、左:四谷)であり、現在の国会 議事堂は、松平安芸守中屋敷の跡にあたる。道路は黄色等で手彩色により区分を示しており、 また大名の姓名の向きで表玄関を示している。展示の図では、大名の姓名等が手書き修正さ れているが、大名の屋敷替え等に伴い修正したものであろう。修正の時期は、その内容から、 本図刊行後100年近い後の1861年の幕末頃と思われ、大切に使用されていたことがう かがえる。

                              
展示図録へ戻る    展示会入口へ戻る
E-mail: sanko@lib.u-tokyo.ac.jp