7 江戸図鑑綱目 坤


                   
  

7 江戸図鑑綱目 坤  石川俊之 相模屋太兵衛板 元禄2年(1689) 木版手彩色 134×137 cm 総合図書館(南葵文庫・坂田文庫) J81:1225 作者石川流宣は元禄から宝永期にかけて、江戸で活躍した著名な浮世絵師で、作図の専門 的な知識は無かったようだが、先図を巧みに描き改めて、絵と図とを折り込んだ絵画的な絵 図を作図板行し、巷間、大変な評判であった。図の正確性よりは、むしろ、ひたすらに絢爛 豪華を求める時代的背景が感じられる。  本図は乾坤2巻のセットで売られたもので、乾の巻の方は絵図ではなく当時の江戸を地誌 的に詳細に説明した冊子本(綴じ本)である。「諸師目録」の中に出てくる人名や所書は元 禄2年を知る貴重な記録である。               

                              
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