5 改撰江戸大絵図


                   
  

5 改撰江戸大絵図     遠近道印 貞享4年(1687) 木版手彩色 166 × 188 cm 総合図書館(鴎外文庫) J81:89     明暦の大火後、幕府は大目附北条安房守正房に命じ、江戸市街とその周辺の実 測を行い、京間(6尺5寸)5間を1分に縮尺した3,250分の1の江戸市街図を作成し た。それを幕府の許可のもとに、寛文10年(1670)から13年(1673)にかけて、 江戸城を軸にした中央部の「新板江戸大絵図」と、東西南北の各部に分割された「新板江戸 外絵図」の5図が、遠近道印(おちこちどういん)の名で、経師屋加兵衛から板行され、「寛 文五枚図」と称された。その後幕府の許可を得て10間を1分に縮尺して、五枚図を江戸一 枚図にまとめた「分間江戸大絵図完(新板江戸大絵図)」が刊行された。展示の図はこの図 を改めたものである。この正確な実測図は、その後の江戸図の作成に大きな影響を与えた。 特に実測による縮尺は分間法の基となった。(図名は参考資料による。題簽は鴎外による「貞 享四年江戸図」)              

                              
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