ちんしゅう　えんいだん

38. 陳脩園醫談　　　　二巻

清陳念祖撰　江戸末静岡浅田惟常鈔本

天巻２４、４×１６、４糎　地巻２４、４×１７、０糎

毎半葉９〜１３行２１〜２６字

　陳念祖（１７５３〜１８２３）、字は脩園、別字は良有、号は慎斎。福建長楽の人。乾隆５７年の挙人。清代医学者。多数の医学入門書や自習書を著して、医学の普及に努めた。学風は、中国古代の医学経典を重んずるところにある。著者は、傷寒論浅注や金匱安略浅注や時方歌括などが有名である。

　陳脩園医談の手抄者の浅田宗伯（１８１５ー９４）は、幕末・明治初期の漢方医学の大家。初名は直民、後に惟常と改名。栗園はその号である。幕府の奥医師。維新後、東宮侍医。時運に入れられなかった漢方医学の再興のため努力を傾注した。著書には、傷寒論識や雑病論識などがある。

（川原秀城）