清孫詒讓撰 光緒21年蘇州毛上珍活字印22年校本
左右双辺 有界 11行23字(注文小字双行)
小黒口 双魚尾 版心題墨 双魚尾間巻数丁数 内匡郭19、0×14、1糎
墨子の学統は夙に途絶し、その書もようやく明代に至って数本の出版をみたが、古字古言極めて多くなお難解の書であった。
等の経訓堂本により校勘字義の端が開かれ、本書に至って墨子の解読は、おおいに進捗した。
封面に書名巻数を記し、裏に光緒乙未(21)の刊記がある。首光緒21年
次光緒十九年孫詒讓序、
、
巻一至十五、次墨子目録、次墨子附録、次墨子後語の順、末に黄紹箕跋あり。
総目末に「光緒丙申(22)/九月校正」の朱印がある。もっとも校正は活字の組替えによらず貼付・抹消・書込み等によるところが多い。
孫氏序末に自筆識語があり「光緒甲辰(30)正月従子衡東游属呈城井悔庵先生教正孫詒讓記」という。甲辰は我が国明治37年に当たる。悔庵先生は不詳。本書は旧蔵文庫のいずれにも属さず、蔵書印もない。光緒二十一年印行以後の校正の跡と、孫氏自筆識語により貴重書とすべきものであろう。