ごあいさつ



 東京大学附属図書館では、所蔵する貴重資料を学内外の多くの方々にご覧いただくための展示会を開催しています。
 今回の展示企画は、日本近世の文学関係資料のうち、江戸期の俳諧に関する書に的を絞り、わが国においても俳書のコレクションとして特に評価の高い、洒竹文庫・竹冷文庫・知十文庫(いずれも総合図書館蔵)から優れた書を選びだし、「江戸期の俳書展」として広く一般公開することといたしました。
 俳諧文化は江戸期を代表する文化の一つであり、日本文学において独自のジャンルを形成するものとして多くの人々に愛されてきたものです。
 本展示会は、多くの方々にとって江戸期の文化の一端を覗うのに格好の機会であるということができましょう。
 また、今回展示される俳書はいずれも総合図書館所蔵の貴重資料ばかりです。これらの資料は、直接研究に携わっている研究者以外の方々にとっては通常は直接目にする機会がありません。
 江戸期の文化へのアプローチの場としてご活用いただいては如何でしょうか。

 なお、今回の展示会は、日本近世文学会との共催によるものです。
 展示企画および記念講演会開催にあたっては、本学大学院人文社会系研究科・文学部の長島弘明教授をはじめ、関係研究者の方々から多大なるご協力を仰ぎました。
 紙面をもって厚く御礼を申し上げる次第であります。

平成14年6月
東京大学附属図書館長  
廣 渡 清 吾



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