東京大学の歴史とキャンパス(常設展:2004年7月〜)
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- 『松の栄』
明治22年 三代歌川国貞 総合図書館所蔵(貴重書)
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▲『松乃栄』は「旧幕府の姫君加州へ御輿入の図」という副題を持ち,文政10年(1827)に徳川第11代将軍家斉の
第21女溶姫が加賀藩第13代藩主前田斉泰に輿入れしたときの様子を,三代歌川国貞が想像を交えて描いた錦絵である。
赤門はこのとき溶姫を迎えるため建立されたものとして名高い。白無垢の花嫁衣裳に身を包んだ溶姫が,豪奢な行列を従えて赤門を
くぐる図は,当時の華やかさを今に伝えている。もっとも,本図は明治22年に描かれたものである。
明治22年は家康が江戸へ入府した天正18年(1590)から数えて三百年に当たり,東京開市三百年祭が営まれた年であった。
長い歴史の中でのお目出度い出来事として溶姫の輿入れが描かれたのであろう。と同時に東京大学にとっては,
赤門の由来を伝える貴重な絵画史料である。
- 『東京第一大学区開成学校開業乃図』
明治時代 二代歌川国照 総合図書館所蔵(50年史史料)
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▲幕府の番書調所に端を発する開成学校は,明治6年10月神田錦町に校舎を建て,天皇を迎えて盛大な開業式を行った。
太政大臣以下閣僚も出席し,法・理・諸芸・鉱山学の生徒及び教師たちの講演・発表があり,運動場においては体操などの催しがあった。
当時は通常の学校には運動場の設備もなかった頃であり,これらの催しは新しい教育の姿を示すものであったと思われる。
当日は特別に学校を開放したため,この開業式は東京中の話題となり,華やかな錦絵に残るものとなった。作者二代歌川国照は,
幕末から明治初期にわたる文明開化の事物を主題とした開化絵では第一人者であった。
- 東京大学の沿革
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▲東京大学は,明治10年(1877)4月12日に法文理医の4学部を中心とした文部省所轄の官立大学として設立されたが、
その前身は幕末の蕃書調所や種痘所に遡ることができる。明治19年(1886)の帝国大学令発布を挟む前後数年間で,他省所轄の
教育機関(法学部,工学部,農学部の前身)を合併し,一大総合大学へと拡充を遂げることとなった。
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